11月12日、yui_flower_flowerインスタグラム に「新しいエフェクターさん」とアップされた ELECTRO-HARMONIX MEL9 Tape Replay Machine。
今回はこのエフェクターについて、そして Mellotron(メロトロン)という楽器とBeatles、またmura☆junとの関係性について書いてみようと思います。長いです。
ELECTRO-HARMONIX MEL9 Tape Replay Machine
これはMellotronをエミュレートするためのエフェクターです。
ELECTRO-HARMONIX公式サイトにも「MEL9 テープ再生マシンは様々な賞を受賞したB9, C9, KEY9と同じ革新的な技術を使用し、ビンテージMellotron (テープ再生式キーボード)サウンドをエミュレートします。」とはっきり記載されています。
ELECTRO-HARMONIX MEL9 Tape Replay Machineとはどんなエフェクターでどんな音が出せるのか。
こちらの映像を見れば一通り確認できると思います。(以下の映像は4つとも同じもので、楽器ごとに時間指定をしています)
① 全編
② Flute ではBeatles「Strawberry Fields Forever」のイントロを再現。
③ Saxophone では同じくBeatlesの「Lady Madonna~Good Morning, Good Morning~Birthday」 を。
④ Orchestra ではアコギのストロークを華やかに。
MEL9にはモデル名の通り 9つの代表的な Mellotronサウンドが搭載されています。
①Orchestra ②Cello ③Strings
④Flute ⑤Clarinet ⑥Saxophone
⑦Brass ⑧Low Choir ⑨High Choir
Specifications
・ギターのモディファイや特別なピックアップ、MIDI機能などは一切不要で、チョーキングやスライド、アームバーの使用にも対応。
・キーボードはもちろんベースの開放Aの音まで対応。
・独立したEffectボリュームコントロールと Dryボリュームコントロールを搭載し、お好みのミックスをEffectアウトプットから出力。
・Dryアウトプットからは入力信号をユニティーゲインで出力。
・ Attackコントロールはヴォリュームの上がるスピードをコントロール。時計回りに回すにつれて音量がゆっくり上がる。
・Sustainコントロールは音を止めた後のリリースタイムを調整。時計回りに回すにつれてフェードアウトタイムは長くなる。
・電源:JP9.6DC-200ACアダプター(付属)
この手のエフェクターはいかに演奏がレイテンシーなく、また正確に再現されるかが問われると思いますが、映像を観る限りでは問題なさそうにです。
ポリフォニックでギターに特別な加工もいらずこの音が出せるとは。しかもアコギのストロークにも追随できている。素晴らしい。欲しい。
Mellotronとは?
元ネタになっているMellotronとは「テープレコーダーを再生する機能を持ったキーボード」であり、今でいうサンプラーの原型ともいえます。
サンプラーとは楽器の音、または日常のあらゆる音を取り込み(サンプリング)、それを音源として出力することができる機器のことです。
Mellotronはそれをなんとテープレコーダーの仕組みで再現。サンプラーなど存在しなかった60年代には画期的なものでした。
音が鳴る仕組みはシンプルで、鍵盤を押さえるとそのキーにあてられたテープがモーターで巻き取られ再生されるというものです。超アナログ。
言葉では説明が難しいので映像を。
そしてMellotronを使用した最も有名な曲といえば、BeatlesのStrawberry Fields Foreverだと思います。
冒頭から鳴ってるフルート(ぽい音)がメロトロンです。少しレイテンシーがあり独特の雰囲気、存在感。
余談ですが、Strawberry Fields Foreverが完成にいたる、ジョン・レノンの無茶ぶりから始まったドラマチックな逸話はこちらで。
キーもテンポも異なる第7テイクと第26テイクを、テープ操作でつなぎ合わせたら奇跡的に繋がりこの名曲が生まれたとか。まじかよ。
Strawberry Fields Forever (take 7)
Strawberry Fields Forever (take 26)
そしてここからはmura☆junとBeatles、そしてMellotronの関係性を。
2020年5月13日~6月24日までInterFMにて放送された future note。
FLOWER FLOWERのmura☆junではなく、音楽プロデューサー村山☆潤としての慧眼、またスタジオミュージシャンの取りまとめ的な立ち位置を知ることができました。
個人的には番組のジングル募集コーナーにThe Rolling StonesのUndercover (Of The Night) でメールを送ったところ、採用され番組でOA されたこともいい思い出です。
その番組を作業部屋からステイホームで収録した様子。リチャード・アヴェドンのJonn Lennonポスター が見えます。
今週もありがとうございました😊#interfm897 #futurenote897 pic.twitter.com/tGOj1p0x0o
— 村山☆潤 (@jun_murayama) 2020年6月10日
こちらのインスタ投稿にも。
この番組ではBeatlesの曲もたくさんBGMとして使用されており、また以前「どちらかと言うとポール派」と言っていてた記憶もあり、Beatlesから影響を受けてることがうかがえます。
※ 2020/01/15 追記
「ジョン派」でした! 訂正させていただきます。
ポールマッカートニーは実在の人物でした。
— 村山☆潤 (@jun_murayama) November 21, 2013
同じ時代に生まれてよかった。
ジョン派だったし、今週はずっとストーンズのTシャツ着てたけど、やっぱり最高でした。
ジミヘンのカバーも、ジョンとジョージの曲歌ったのも、最高すぎました。
ポール、ありがとー!!
そのmura☆junですが、FLOWER FLOWER インコのhave a nice dayツアー2018にて「命」と「小さな窓」の2曲でMellotron M4000D miniを使用していました。(ここでやっとつながりました)
Mellotronを現代的にアップデートし復刻した Mellotron M4000D、そのミニバージョンがこのM4000D miniです。
タイトルを「MellotronとBeatlesとmura☆jun」としたのは、ライブで観た時からずっとこのことが頭に残っていたからです。
先日脱退、そしてそれぞれ別の道を歩んでいくことが発表されましたが、我々はFLOWER FLOWERのmura☆junとして活躍したことを忘れないでしょう。
そして今後は「音楽プロデューサー村山☆潤」としてより一層の活躍を祈っています。
最後はインコのhave a nice dayツアー2018 ファイナルで最高にエモかったシーンです。
ただでさえブチあがる「バイバイ」~「ひかり」の冒頭でmura☆junがキーボードの上に立ち、Zepp TOKYOを揺らした姿はまさにロックスターでした。
あと2つ追記しておきます。
① Free The Tone LB-2 LOOP BOX(左端見切れているループボックス)
② Free The Tone CU-5050 INSTRUMENT LINK CABLE(配線ケーブル)
誤り、情報、お気づきの点などあればこちらにコメント、もしくは twitter @koutei819にリプをお待ちしてます。